コンセントに「アース端子がない」と嘆いていませんか?
アース線を「挿したくて挿したくて仕方がない」方は少ないと思いますが、安全の観点やノイズの影響に大きく関わってる大事な線ではあります。
そこでこの記事では、アースの役割とコンセントにアース端子がない場合はどうすれば良いのか解説しています、最後までご覧ください。
アース線とは
アース線とは、その名の通り「地球に繋ぐ線」つまり地面につなぐ線のことです。電気が漏れた(漏電)際に、地面に電気を逃してくれる役割があります。
電気は、抵抗が低い方に流れる性質があります。そして地面は抵抗が低いので、アース線を介して漏れ出た電気は地面に流れていきます。
例えば、経年劣化で洗濯機が漏電を起こしてしまったとします。その際、アース線が接続されていないと漏れた電気が洗濯機内部で行き場を失っています。
そんな中、人間が洗濯機に触った際に「待ってました」と言わんばかりに、人体を介して地面に電気が流れます。これを、感電したといいます。
この状況を回避するため、漏れ出た電気はアース線を介して地面に流れ「感電しない」という安全対策をとっておく必要があります。
このように、アース線とは地面に電気を逃がす線であり、感電しないための安全予防線です。
アース線ないとどうなる
アース線がないと、以下のような被害が出る可能性が上がります。
- 感電する
- 雷被害をもろに受ける
- 電磁ノイズの影響がでる
ここからそれぞれ解説していきます。
感電する
アース線がないと感電のリスクは高まります。感電するパターンは主に、家電製品や外部のコンセントや照明が漏電していて、そこに人が触って漏電することが多いです。
アース線は、人体より抵抗が低いので、電気はアース線の回路を選びそこに流れます。よって感電しないということです。
電気はめっぽう水に弱いので、電化製品が水に濡れると簡単に漏電します。そのため水気の多いところは、アース線の接続を義務化しています。
このように、アース線がないと感電します。
雷被害をもろに受ける
アース線がないと、雷被害で家電製品などが壊れます。雷という自然現象には、人類は勝てないものの、ある程度予防はできます。
アース線があることで、雷の高電圧を地面に逃すことができます。しかし、雷は凄まじく、それでも被害はでてしまうことはあります。
落雷の被害は、直接落ちなくても、近くに落ちただけでも被害はあります。
このように、アース線がないと雷の影響をもろに受けてしまうので、いろんな家電品が壊れるリスクが高まります。
電磁ノイズの影響がでる
電磁ノイズとは、パソコンやテレビ、電子レンジ、洗濯機などの電子機器や家電製品から出る電磁波が悪さをすることです。
このノイズによって、電話の雑音や、インターネットがつながりにくいなどといったトラブルが起こることがあります。
アース線を接続することによって、この被害を軽減することにつながると言われています。
このように、電磁ノイズを軽減する役割もアース線は担っています。
コンセントにアース線がない場合
ここから、アース線を使用したい場所に、アース線がない場合の対処法を紹介していきます。
- アース線の交換
- アース線の追加工事
ここからそれぞれ解説していきます。
アース線の交換
家電製品についているアース線を長い線と交換し、他のアース付きコンセントに繋げる方法があります。
アース線自体を長いものに交換することで、距離があるコンセントにアース線を接続できます。アース付きのコンセントであれば、どのコンセントでも接続可能です。
また、1つの端子にアース線を何本でも接続することが可能です。もちろん接続できる範囲でです。
注意点として、交換ではなくアース線を延長する場合は、電気工事士の資格が必要なので、有資格者がやりましょう。
このように、アース線を長いものに交換し、他のアース付きコンセントに接続する方法があります。
アース線追加工事
アース線がないコンセントは、アース線を追加するD種設置工事をすることが可能です。
ただし、工事ができないパターンもあるので、業者との打ち合わせは必須です。
この工事は、アース線をひく工事になるので、お家の壁を開ける可能性も出てきます。それらの工事内容に納得の上行いましょう。
このように、D種設置工事をしてアース線を追加することができます。
アース線の接続は義務
湿気がある場所や水を使う場所では、2016年にアース線の接続は義務付けられました。
また、2022年にも改定されており、キッチン、洗面所、トイレ、地下室など、湿気の多い場所や水回りなどで、アース付きコンセントの設置が義務化されました。
なので2016年以降の新築で、キッチン、洗面所、トイレ、地下室のコンセントはアース付きコンセントがマストということです。
このようにアース接続は、安全の観点から一部義務化されています。
まとめ
ここまで、アースの役割とアース付きコンセントがない場合の対処法を解説してきました。まとめると以下の通りです。
アースの役割
- 感電予防
- 雷被害の軽減
- 電磁ノイズの軽減
アース付きコンセントにする方法
- アース線の交換
- アース線の追加工事
アース線は一部義務化されていますが、個々の判断ではあります。安全対策のためしっかりと行いましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは。