ブレーカーが落ちた!!原因と対処法!!

 

生活していて、「家全体が停電した」「部屋の一部だけ停電した」「停電してしばらくしたら復旧した」などとブレーカーが落ちることがあると思います。

この問題は、多くの人が経験することがあるので、原因を理解して適切な対策を取ることで大体解決できます。

今回は、家庭の電気系統に関するトラブルである「ブレーカーが落ちる問題」について、原因と対処法をわかりやすく解説していきす。

ブレーカーが落ちる4つの原因

ブレーカーが落ちる原因は、以下の4つに分類されます。

  • 漏電
  • 過電流
  • 短絡(ショート)
  • ブレーカーが古い

ここから、それぞれ解説していきます。

漏電

漏電は、電気回路から電流が漏れ出す現象です。漏電が起きる主な原因は以下の通りです

  • 絶縁材の劣化→電気機器や配線の絶縁材が劣化し、電気が漏れ出すことがあります。絶縁とは、電気の通り道を遮断し、電流の漏れを防ぐことです。例えば、電子レンジのコードは被膜で覆われているなど。

絶縁が劣化する原因としては、経年劣化、熱や湿気、動物や害虫による損傷などが挙げられます。

  • 短絡→配線の短絡(ショート)が起き、電流が正しく流れない状態になると漏電が発生します。短絡は、配線の絶縁が損傷したり、接続部が緩んだりして起こることがあります。
  • 地絡→ 配線や電気機器が地面や建物の他の部分と接触し、電流が逸れることで漏電が発生します。地絡は絶縁の劣化や誤配線、配線の破損などが原因となることがあります。
  • 故障した電気機器:→電気機器自体が故障し、内部の絶縁が損傷して漏電が発生することがあります。故障した電気機器を使用すると漏電の危険性が高まるため、早急に修理または交換する必要があります。

このように、漏電は絶縁が取れなくなり、電気が漏れてしまう現象です。漏電が起きた場合は、即座に電気を遮断し、問題のある部分を修理するか、専門家による点検と修理を依頼することが重要です。

過電流

ブレーカーが落ちるもう一つの原因は、回路内で予想以上の電流が流れることです。単純に電気の使いすぎで、落ちます。

例えば、「電気契約が30Aで、一気にそれ以上の電気を使用してしまい家全体が停電した」また、「電子レンジとオーブントースターと電気ケトルを使用したらキッチンだけ停電した」。

と言ったように、電気の使いすぎでブレーカーが落ちることは多いです。このような場合は、電気の使い方の工夫をする必要があります。

短絡(ショート)

ブレーカーが落ちる別の原因は、電気回路内での短絡(ショート)です。これは、電気が正しく流れずに黒相と白相が直接的に接触してしまうことで起こります。電気回路において電流がショートカットされることで発生します。

ショートが起きると「ボンッ」といった小さな爆発が起こり、火災の原因につながるので危険です。

例えば、配線が断線している場合や、誤って配線を接触させてしまったり、コンセントに何かが挟まっていたりする場合が考えられます。

このように、短絡が起きるとブレーカーは落ちます。また、火災の原因になるのでブレーカーは上げずに、電気工事の専門家に相談しましょう。

ブレーカーが古い

ブレーカーが古くなると、劣化して敏感になり、正常な負荷でもすぐに落ちることがあります。また、ブレーカーが落ちたまま、上がらなくなることがあります。

基本的にブレーカーは、10年以上使われていることのほうが多い傾向にあります。しかし、10年を過ぎたらいつ壊れてもおかしくないので、定期的に点検をすることが大切です。

このように、ブレーカーは劣化して正常の働きをしなくなります。頻繁に落ちるようになったら新しいブレーカーへの交換をしましょう。

ブレーカーが落ちた場合の原因特定の方法

家庭内のブレーカーには、主に3種類のブレーカーが取り付けられています。

そのどれかが落ちたのか?を確認することで、ある程度の原因を特定することができます。

以下のような種類に分けられています。

左から、アンペアブレーカー・漏電ブレーカー・安全ブレーカーといった並びになっています。

アンペアブレーカーにおいては、昨今ではない場合が多くなってます。これは、スマートメーターと呼ばれる電気メーターでアンペアブレーカーの役割にもなっているためです。

ここからそれぞれのブレーカーが落ちた場合の対処法を紹介していきます。

アンペアブレーカーが落ちた場合

アンペアブレーカーは、回路全体の電流量を制限する役割を持っています。アンペアブレーカーが落ちた場合、家全体で使用されている電力が制限を超えている可能性があります。

また、アンペアブレーカーがなく、どこのブレーカーも落ちていない状態での停電は、以下の理由が考えられます。

  • 電気の使いすぎで、電力会社に止められた
  • 地域全体が停電した

アンペアブレーカーの代わりに、電力会社はスマートメーターで電流使用量を管理しています。そのため、制限を超えると電力会社が電気を遠隔操作で遮断します。

1〜2分で電気が勝手に復旧したら、「電気を止められたのだな」と判断し、電気の使い方を工夫するか、契約容量をあげましょう。

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注意点としては、地域全体が停電していた可能性もあるので、ご自身の地域の停電情報のチェックもしてください。

このように、アンペアブレーカーが落ちた対処方法は、家全体の電力使用量を減らすことです。電気を使っている機器や家電を一時的に減らすか、時間をずらして使うことで、ブレーカーの落下を防ぐことができます。

漏電ブレーカーが落ちた場合

漏電ブレーカーは、漏電(電流が回路外に漏れること)を検知して作動する役割を持っています。もし漏電ブレーカーが落ちた場合、どこかの回路で漏電が発生している可能性があります。

漏電が発生すると、電気が配線や器具を通じて回路外に漏れてしまいます。原因を特定するためには、専門家に相談するか、配線や器具を点検してもらう必要があります。

しかし、漏電ブレーカーが落ちると、家全体が停電してしまうので困りますね。そこで、漏電している回路を特定して、その回路以外は電気を使える状態にすることができます。以下の手順でやってみてください。

  1. 漏電ブレーカーが落ちているのを確認
  2. 安全ブレーカーも全て落とす
  3. 漏電ブレーカー、安全ブレーカーの両方とも落ちていることを確認
  4. 漏電ブレーカーをあげ、安全ブレーカーを一つずつ上げる
  5. 安全ブレーカーを上げた際に、漏電ブレーカーが落ちたらその回路が怪しいので、その安全ブレーカーは落としたままにする。
  6. この要領で漏電している回路を特定して、その回路以外はブレーカーを上げる。

この手順で確認してみてください。

一つ注意点としては、漏電ブレーカーが落ちた際に、レバーが中間で止まっている場合があります。この状態だとブレーカーを上げることができないので、一度完全に下まで下げてください。

その後、レバーを上に上げてください。

このように、漏電ブレーカーが落ちた場合は、どこかの回路で漏電が発生したという判断になります。この対処法は、応急で問題ある回路回路を特定して、そこ以外は使えるようにします。その後、専門業者を呼んで調査が必要です。

安全ブレーカーが落ちた場合

安全ブレーカーは、電気の使いすぎ(過電流)または、ショート(電気が直接的に接触すること)が発生した場合に作動します。

安全ブレーカーは1回路、20A(アンペア)が上限に設定されていることがほとんどです。

まずは、その回路で使用している機器や家電の電力使用量を確認し、過剰な使用を避けるようにしましょう。主に電子レンジ・オーブントースター・電気ケトルなどのキッチン家電の同時使用で、安全ブレーカーが落ちることが多いです。

また、ヒーター系やドライヤーなどの熱を発する家電もアンペアが高いので、使用する際は時間をずらすなどの工夫が必要です。

また、ショートの原因となる配線やコンセントなどを点検し、問題があれば専門家に修理を依頼しましょう。

このように、安全ブレーカーが落ちた場合は、電気の使いすぎやショートが起きているという判断になります。対処法は、電気の使い方の工夫が必要です。それでもおかしい場合は、電気がショートしている場合があるので専門家の調査が必要です。

ブレーカーが頻繁に落ちる場合

もしブレーカーが頻繁に落ちる場合、単発の故障や過負荷ではなく、より深刻な問題が考えられます。以下の点を確認してみましょう。

  • 電気機器や家電の故障: ブレーカーが特定の機器を使用するときにのみ落ちる場合、その機器が故障している可能性があります。他の機器を使用するとブレーカーが落ちない場合は、故障した機器を修理または交換する必要があります。
  • 配線の問題: 古い配線や不適切な配線が原因でブレーカーが落ちることがあります。配線が劣化していたり、配線にビスが刺さっていたり、正しく接続されていなかったりする場合は、専門家に点検してもらいましょう。
  • ブレーカーの故障: ブレーカー自体が故障している可能性もあります。もし他の要因を排除したにもかかわらず、ブレーカーが頻繁に落ちる、ブレーカーが上がらない場合は、専門家にブレーカーの点検と必要な修理を依頼しましょう。

原因の特定は場合によって異なりますので、十分な知識と経験を持つ専門家に相談することが重要です。安全に配慮しながら、問題の解決に取り組んでください。

以上が、ブレーカーが頻繁に落ちる場合の考えられる原因です。必要な対策を行い、電気の安全を確保しましょう。

まとめ

ここまで、ブレーカーが落ちる原因と対処法を説明してきました。まとめると以下の通りです。

ブレーカーが落ちる原因

  • 漏電
  • 過電流
  • 短絡(ショート)
  • ブレーカーが古い

どのブレーカーが落ちたか?によってある程度の原因がわかる

  • アンペアブレーカー→家全体の電気を一気に使いすぎ
  • 漏電ブレーカー→どこかの回路で漏電発生
  • 安全ブレーカー→部屋の電気を一気に使いすぎ

ブレーカーの役割を把握しておけば、いざという時に焦らないで冷静に対処できます。漏電や、ショート、ブレーカー不良といった場合は、専門の方に見てもらいましょう。

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

それでは。