見積もりに書かれた「MCCB」「ELCB」って何?ブレーカーの違いと役割をプロが解説

「電気工事の見積もりをもらったけど、MCCBとかMCBとか、記号ばかりで分からない…」 「漏電ブレーカーと普通のブレーカーって、何が違うの?」

電気設備の書類や分電盤を見ると、アルファベットの専門用語が並んでいて、少し難しく感じてしまいますよね。 「これって本当に必要なものなの?」「全部同じスイッチじゃないの?」と疑問に思うのも無理はありません。

しかし、これらのアルファベットは、それぞれ**「何を守るためのスイッチか」**を明確に表している重要な記号なのです。

この記事では、電気設備のプロの視点から、よく目にする「MCCBとMCBの違い」そして「MCCBとELCBの違い」について、専門用語を使わずに分かりやすく解説します。

目次

MCCBとMCBの違い(大きさの違い)

まず、名前が似ている「MCCB」と「MCB」の違いについてです。 結論から言うと、この2つの違いは**「扱える電気の大きさ(容量)」**です。

具体的には、以下のような違いがあります。

  • MCCBは大容量(メインのブレーカー)

  • MCBは小容量(各部屋のブレーカー)

ここから、それぞれの特徴について詳しく解説します。

MCCBは大容量(メインのブレーカー)

MCCBは「配線用遮断器」とも呼ばれ、主に**「大容量」**の電気を扱う場所に使われます。

一般家庭の分電盤で言えば、一番左にある「アンペアブレーカー(メインのスイッチ)」や、工場などの幹線に使われる大きなブレーカーがこれにあたります。 「Molded Case Circuit Breaker(モールドケース・サーキットブレーカー)」の略です。

以下の赤枠が、アンペアブレーカーです。

水道で例えるなら、道路の下を通っている「太い水道管」にある大きなバルブのようなものです。家全体の電気や、大きな機械の電気をまとめて管理・遮断する力持ちのブレーカーです。

このように、MCCBは大きな電気をまとめて管理するための、親分的なブレーカーです。

MCBは小容量(各部屋のブレーカー)

一方、MCBは「安全ブレーカー」とも呼ばれ、主に**「小容量」**の電気を扱う場所に使われます。

分電盤の右側にたくさん並んでいる、小さなスイッチがこれにあたります。 「Miniature Circuit Breaker(ミニアチュア・サーキットブレーカー)」の略で、名前の通り小型のブレーカーです。

水道で例えるなら、キッチンや洗面所にある「蛇口」のようなものです。 それぞれの部屋やコンセントごとの電気を管理しており、使いすぎた場所だけをピンポイントで止める役割を持っています。

このように、MCBは各回路の小さな電気を管理するための、小回りの利くブレーカーです。

MCCBとELCBの違い(役割の違い)

次に、「MCCB」と「ELCB」の違いについてです。 この2つは、スイッチを切って電気を止めるという動作は同じですが、**「何に反応して電気を止めるか(役割)」**が全く異なります。

具体的には、以下の役割の違いがあります。

  • MCCBは、電気を使いすぎた時に配線を守る

  • ELCBは、漏電した時に人を守る

ここから、それぞれの役割について詳しく解説します。

MCCBは、電気を使いすぎた時に配線を守る

先ほども登場したMCCB(配線用遮断器)の主な役割は、「電気の使いすぎ(過電流)」や「ショート」から電線(配線)を守ることです。

電線には「これ以上流すと熱を持って燃えてしまう」という限界があります。 MCCBは、その限界を超えそうな大きな電気が流れた時に、「危ない!電線が燃える!」と判断してバチッと電気を遮断します。

あくまで「電気の流れる量」を見張っているガードマンと言えます。

しかし、MCCBは「漏電」には反応しません。ここが大きな違いです。 このように、MCCBは電線の焼け焦げや火災を防ぐために、過電流を遮断する役割を持っています。

ELCBは、漏電した時に人を守る

一方、ELCBは「漏電遮断器」と呼ばれ、主な役割は**「漏電」から人(人体)を守ること**です。

「Earth Leakage Circuit Breaker(アース・リーケージ・サーキット・ブレーカー)」の略です。

以下の赤枠がそうです。

電気製品やコードが劣化して電気が外に漏れ出した(漏電した)時、わずかな電流の漏れを瞬時に検知して電気を遮断します。

MCCBが「電線の火災」を防ぐのに対し、ELCBは「感電事故」を防ぐためのものです。 現在では、このELCBの設置が義務付けられています。

このように、ELCBは漏電を検知して瞬時に電気を止め、感電事故を防ぐ役割を持っています。

まとめ

アルファベットばかりで難しく感じるブレーカーですが、それぞれ守る対象が違います。まとめると以下の通りです。

  • MCCB(配線用遮断器):大きな電気を管理し、使いすぎから「電線」を守る
  • MCB(安全ブレーカー):各部屋の小さな電気を管理する
  • ELCB(漏電遮断器):電気の漏れを検知し、感電から「人」を守る

見積もりや図面でこれらの記号が出てきたら、「これはメインのスイッチだな」「これは漏電対策だな」と思い出してみてください。

「うちはどのブレーカーをつければいいの?」「古いブレーカーを交換したいけれど、どれを選べばいいか分からない」といったご相談があれば、木村メンテナンスまでお気軽にお問い合わせください。 プロの目で適切な機器を選定し、安全な電気環境を整えます。

本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

それでは。

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この記事を書いた人

1988神奈川県生まれ。

【趣味】
サーフィン:休日の最高のリフレッシュ。
コーヒー:朝、自分でドリップしたコーヒーがちょっとした楽しみ。

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