「ドライヤーを使ったら、急に電気が消えて真っ暗に…」 「冬場にエアコンとレンジを同時に使うと、すぐブレーカーが落ちる」
頻繁にブレーカーが落ちて停電状態になると、本当に困りますよね。 パソコンのデータが飛んだり、録画が中断されたりと、生活に支障が出てしまいます。
この原因の多くは、ご家庭で契約している「電気の容量(アンペア数)」が、生活スタイルに合っていないことにあります。 逆に、一人暮らしなのに大きすぎる容量で契約していて、無駄な基本料金を払っているケースも少なくありません。
この記事では、電気設備のプロの視点から、現在の契約容量を確認する方法と、自分に合った最適な容量の決め方、そして変更の手順までを分かりやすく解説します。
契約アンペア数の確認方法は2つ
「うちは何アンペアで契約しているんだろう?」と思っても、どこを見ればいいか分からない方も多いと思います。 確認方法は主に2つあります。
具体的には、以下の2つの方法で確認できます。
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アンペアブレーカー(分電盤)を見る
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検針票(電気ご使用量のお知らせ)を見る
ここから、それぞれの確認方法を解説します。
アンペアブレーカー(分電盤)を見る
最も手っ取り早いのは、家の中にある分電盤(ブレーカーボックス)を見ることです。
分電盤の一番左側にある大きなスイッチが「アンペアブレーカー(サービスブレーカー)」です。以下の赤枠でがそうです。

このブレーカーには「30A」「40A」といった数字が大きく書かれていますし、色でも識別できるようになっています(例:東京電力の場合、緑=30A、紫=40Aなど)。
※スマートメーターが導入されているご家庭では、このアンペアブレーカーがない場合があります。その場合は、次の検針票で確認しましょう。
このように、分電盤のアンペアブレーカーのA(アンペア)数を確認することで、契約容量を知ることができます。
検針票(電気ご使用量のお知らせ)を見る
毎月電力会社から届く「電気ご使用量のお知らせ(検針票)」や、WEBのマイページでも確認できます。以下の写真の所に、契約容量が記されています。

「ご契約種別」や「ご契約容量」といった欄に、「〇〇A(アンペア)」や「〇kVA(キロボルトアンペア)」といった記載があります。 分電盤を見るのが難しい場合は、こちらを確認するのが確実です。
このように、検針票(電気ご使用量のお知らせ)を見ることで、契約容量を確認することができます。
ブレーカーの容量を増やしたい!変更の手順
「頻繁に落ちるから容量を増やしたい」あるいは「電気代節約のために減らしたい」という場合の手順を解説します。
具体的には、ご契約の電力会社へ連絡するだけです。
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電力会社のカスタマーセンターへ電話、またはWEBから申し込みをする。
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希望するアンペア数を伝える。
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工事日を調整する(スマートメーターの場合は工事不要で遠隔操作のみの場合も多い)。
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無料でアンペアブレーカーの交換工事が行われる。
基本的に、アンペア変更の工事費用は無料です(電力会社の所有物であるため)。 ただし、容量を大きく上げすぎて設備が対応できない場合(漏電ブレーカーや配線の交換が必要な場合)は、別途工事費がかかることがあるので、申し込み時に確認しましょう。
※一度変更すると、原則として1年間は再変更できないことが多いので注意してください。
我が家に最適なアンペア数は?決め方の目安
「じゃあ、うちは何アンペアにすればいいの?」という疑問にお答えします。 家族構成や生活スタイルごとの目安は以下の通りです。
具体的には、以下の目安を参考にしてください。
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10A~15A:ほとんど家にいない、家電が少ない単身者
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20A:節約志向の単身者
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30A:一般的な単身~2人暮らし
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40A:3人以上の一般的なファミリー世帯
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50A~60A:大家族、家電が多い、二世帯住宅など
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60A以上:オール電化住宅、広い戸建てなど
一人暮らしなら30A、ファミリーなら40A〜50Aが一般的です。 アンペア数が上がると基本料金も上がりますので、必要最低限の容量を見極めることが節約のコツです。
しっかり計算して決めたい場合の基礎知識
「感覚ではなく、計算して確実に決めたい」という方のために、電気の単位と計算方法を解説します。
具体的には、以下の3つの単位の関係を知る必要があります。
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アンペア(A):電流(電気の流れる量)
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ボルト(V):電圧(電気を押し出す力)
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ワット(W):消費電力(実際に使われるエネルギー)
それぞれ解説します。
アンペア(A)とは?
アンペアは「電気の流れる量」を表します。
水道に例えると「流れる水の量」です。契約アンペア数が大きいほど、一度にたくさんの電気(水)を流すことができます。
ボルト(V)とは?
ボルトは「電気を押し出す力(電圧)」です。水道に例えると「水圧」です。
イメージとしては、**ポンプが水をグイッと押し出す時の「パワー」**のことです。 この「押し出す力(水圧)」が強くないと、電気(水)は勢いよく流れてくれません。
日本の一般家庭は通常100Vですが、エアコンやIHクッキングヒーターなどの大型家電には200Vが使われます。
ワット(W)とは?
ワットは「消費電力」を表します。
家電製品には必ず「1000W」などの表示がありますね。 計算式は「ワット(W)= アンペア(A)× ボルト(V)」となります。
つまり、逆にアンペアを求めたい場合は「アンペア(A)= ワット(W)÷ 100V」で計算できます。
必要なアンペア数の計算方法
主な家電のアンペア数の目安は以下の通りです(100Vで使用する場合)。
- 電子レンジ(1500W):15A
- ドライヤー(1200W):12A
- 電気ケトル(1000W):10A
- IH炊飯器(炊飯時):約13A
- エアコン(冷房):約6〜7A
- 冷蔵庫:約2.5A
- 照明:約1A
例えば、冬の夕食時を想定してみましょう。 「エアコン(7A)」+「照明(1A)」+「テレビ(2A)」+「冷蔵庫(2.5A)」= 合計12.5A これだけなら20A契約でも余裕です。
しかし、ここに「電子レンジ(15A)」と「炊飯器(13A)」を同時に使うと… 12.5A + 15A + 13A = 40.5A となり、40A契約でもブレーカーが落ちてしまいます。
このように、「一番電気を使うタイミングで、どの家電を同時に使うか」をシミュレーションして、それをカバーできる容量で契約するのが正解です。 「レンジとドライヤーは同時に使わない」など工夫ができるなら容量を下げられますし、「気にせず全部使いたい」なら大きめの契約が必要です。
まとめ
ブレーカー契約は、快適な生活と電気代のバランスを決める重要なポイントです。まとめると以下の通りです。
- まずは分電盤か検針票で、現在の契約容量を確認する
- 変更したい場合は電力会社へ連絡(基本工事費は無料)
- 単身なら30A、ファミリーなら40A〜50Aが目安
- 「同時に使う家電のアンペア数」を足し算して計算してみる
「計算してみたけどよく分からない」「漏電ブレーカーの交換が必要と言われた」など、電気設備に関するお悩みがあれば、木村メンテナンスまでお気軽にご相談ください。 プロの目で現状を確認し、最適な電気環境をご提案いたします。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは。


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