漏電が起きて、「火事になっちゃう」とか「感電しちゃう」といった心配される方は多いと思います。
漏電によって、いろんな事故が発生するのは事実です。そこで、その事故を未然に防ぐために「漏電ブレーカー」というものがあります。
これは、漏電を感知した際に、安全装置が働いて家の電気を遮断するものです。
では、今まで普通に使えてたのに、なぜ漏電してしまうのか?どのような原因で漏電が起きてしまうのでしょうか?
この記事を読めば、漏電が起きる5つのパターンと、注意する箇所が見えてきます。それがわかっていれば、漏電を未然に防ぐことができます。
漏電が起きてしまう原因は?
漏電が起きてしまう原因は、以下の状況が挙げられます。
- 外回りのコンセントや照明が漏電
- 家電品の劣化で漏電
- 配線の劣化で漏電
- 雷の影響で漏電
- 動物が配線を噛んで漏電
ここからそれぞれ解説していきます。
外回りのコンセントや照明が漏電
外回りのコンセントや照明に雨が侵入し、漏電を起こす可能性があります。
外回りのコンセントや照明は、雨や水の侵入を防ぐために、防水処理をしていますが、経年劣化で、防水処理のシーリングが切れていることがあります。
また、海の近くでは塩害で、劣化が激しくなります。以下の写真は塩害で照明が漏電を起こした事例です。
塩害は、いろんなものをダメにするので厄介です。こまめなメンテナンスが必要です。
さらに、コンセントや照明以外にも、電動シャッター、給湯器、エコキュートなどといった、外に面している、または外に置いてある電化製品も雨や塩害によってやられる可能性があります。
このように、外回りの電気製品が雨や塩害によって、漏電を起こしてしまうことがあります。そして、外回りのコンセントや照明が、一番漏電が起きやすいです。
家電品の劣化で漏電
続きまして、家電品の劣化で、漏電することがあります。
IHクッキングヒーター、食洗機、電子レンジやトースターなどといったキッチン家電はじめ、洗濯機、温水便座、エアコンなど様々な家電製品がありますね。
これらが、内部の絶縁処理が劣化し、漏電を起こすことがあります。
特に、水を使う家電は漏電する可能性が比較的高いです。
例えば、IHクッキングヒーター、食洗機、洗濯機、温水便座は、注意が必要です。
今までで、食洗機と温水便座が原因で漏電しているパターンは何度かありました。また、特殊な例として、IHクッキングヒーターの魚焼きグリルを使用の際に、「グリルに水を入れすぎて、それがオーバーフローして一時的に漏電を起こす」ということがあります。
この事例は何度も見かけるので、IHの魚焼きグリルの使用の際は、水を入れすぎないように注意してください。
さらに、家電ではありませんが、「スマフォ充電器のアダプタが漏電しているケースもある」という事例を聞いたことがあるので、この辺も注意しましょう。
このように、家電品の劣化で漏電を起こすことがあります。
配線の劣化で漏電
配線の劣化で漏電することがあります。特に、「外まわりや屋上を経由して配線を這わしてる」場合は、電気ケーブルが劣化してきます。
やはり外は、雨や日光の影響をもろに受けるので劣化がひどく、絶縁被膜が剥がれて、漏電する可能性が高いです。以下の写真は、メインの電気ケーブルがだいぶ劣化していたので、危険な状態でした。
このような状態になると、漏電はもちろん、ショートを起こして火事が発生する可能性もあるので、早めに配線の交換が必要です。
このように、配線の劣化で漏電を起こすことがあります。
雷の影響で漏電
雷の影響で、漏電することがあります。雷サージと言われる高電圧・高電流が、屋内に侵入することで、配線・コンセント・家電品などをダメにしてしまうことがあります。
「家に落ちてないから平気」というわけでなく、近く落ちただけでも、地面を這ってアース線を介して侵入(地絡)してきます。また、電話線・ネット線・アンテナ線・アンテナなどを介していろんなルートで侵入してくるので、正直防ぎようがありません。
先日、「雷の後に漏電が起きた」とのことで調査にいきましたが、その時は、電源線がやられていました。また、別の事例では、ダウンライトのコントロールスイッチがやられていたり、高電圧によってスイッチが吹き飛んでいたりといろんな被害があります。
雷の影響で漏電や被害があった場合は、保険が効くのでそれは認識しておきましょう。
対策は多少できたとしても、自然には勝てないのが事実です。
また、雷によって、電気ノイズと言われる現象で漏電ブレーカーが落ちるることがあります。これは、漏電ブレーカーの誤作動なので、ブレーカーが上がれば問題ないです。
このように、雷の雷サージによって、いろんなものがダメにされ、漏電が起きることがあります。
どうしても自然には勝てないので、ブレーカーが落ちて、上がらないようなら、早めに電気業者を呼びましょう。
動物が配線を噛んで漏電
続いて、あまりないと思いますが、屋根裏に住む害獣が配線をかじったり、引っ掻いたりしてショートさせ漏電することが考えられます。
主な動物として、ネズミ・ハクビシン・コウモリ・アライグマ・たぬき・イタチなどがあげられます。
屋根裏で物音がするのならば、その可能性もあるので業者に調査をしてもらうのが吉です。
このように動物が配線をかじったり、引っ掻いたりすることで、漏電を起こしてしまうことがあります。
まとめ
ここまで、漏電が起きる原因5選を解説してきました。まとめると以下の通りです。
- 外回りのコンセントや照明が漏電
- 家電品の劣化で漏電
- 配線の劣化で漏電
- 雷の影響で漏電
- 動物が配線を噛んで漏電
このような原因が考えられます。電気工事士の資格がない方は、電気はさわれないので、漏電が起きたら業者に依頼するのが安心です。
しかし、漏電が起きるパターンがわかっていれば、注意や憶測ができるので定期的なメンテナンスによって、漏電を未然に防ぐことができ、慌てないで済みます。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは。