感電対策!!家庭内での感電危険ポイントを解説!!

 

感電は、死に至るほど危険な事故です。

ただ怖がるのではなく、感電の仕組みを知ることで、行動が変わってきます。

この記事では、感電とはなんなのか?と、家庭内での危険ポイントを解説していきます。

感電とはどういう状態?

感電とは、電流が人体に流れることによって、衝撃を受けることです。

漏電が起きてる電線や機器に触れた際に、体を通って地面に電気が流れたときに感電します。また、2本の電線に同時に触れ、ショート(短絡)を起こしたときに感電が発生します。

例えば、照明のコードの被膜が剥き出しで、中の銅線に触って感電した。とか、コンセントの穴に、針金を差し込んで感電した。など考えられます。

このように、電気が通っている線に触れて、人体を通じて地面までの動線ができた際に感電します。

つまり、地面にどこも触れていない状態であれば、電気が通っている線を触っても感電しないということでもあります。

このように、感電とは体を電流が通過することです。

感電時の症状

感電しまった場合、電流の強さによって症状が変わります。以下のような症状になります。

  • 1mA  →  ビリッとくる程度
  • 5mA  →  かなりの痛みを感じる
  • 10mA   →  耐えられないほどの痛さ
  • 20mA   →  筋肉が激しく収縮し、感電を引き起こしている物から離れられない
  • 50mA   → 意識を失い、心臓がけいれんし危険な状態になるおそれ
  • 100mA → 適切な処置が遅れると死に至る

そして、感電にはさらに3つの条件で被害の大きさが変わります。

  • 電流が身体に流れた時間
  • 電流が体内を流れた経路(脳、心臓を通る経路は危険)
  • 電流の種類(直流は、交流に比べ被害が少ない)

このように、少ない電流で大きな被害が生じます。また、電流、時間、経路、電流の種類によっても、被害が変わります。

一般家庭での感電の危険性

一般家庭は、電圧100Vと200Vが流れています。そのため、人体に流れる電流でも我慢できない痛み、呼吸困難を生じるほどの電流が流れます。

ここから一般家庭での感電はどのレベルなのか、オームの法則を用いて解説していきたいと思います。

電流の計算

人体は電気を通しやすいですが、抵抗Ωはあります。そして、電気は電圧(V)÷抵抗(Ω)=電流(A)という計算式でしていきます。

まず、人体の抵抗は水に濡れていたり、汗かいていたりで変化するので、一概には言えませんが概ね以下のような感じです。

  • 皮膚の部分:約2,000Ω
  • 血液・内臓・筋肉などの体内:約500Ω
  • 足元の抵抗は:約2,000Ω(履物や地面によって大きく異なる)

一般家庭は、エアコン、IHクッキングヒーター、浴室暖房乾燥機、電気自動車などは200Vであることが多いですが、あとは大抵100Vの電圧が流れています。

まずは100Vの場合の計算は以下の通りです。

100V÷(2000+Ω500Ω+2,000Ω)=0.022A(電流)

0.022A×1,000=18mA

100Vの場合の電流は、最大で18mAも電流が流れることになります。18mAの感電をすると「耐えられないぐらいの痛み」が発生するので、結構な事故ですね。

次に200Vの場合(エアコン、IHクッキングヒーター、浴室暖房乾燥機、電気自動車など)

200V÷(2000+Ω500Ω+2,000Ω)=0.044 A(電流)
0.044×1,000=44mA

200Vの場合は、44mAもの電流が流れることになります。こうなると「筋肉が激しく収縮し、感電を引き起こしている物から離れられない」や「意識を失う」という状況になってしまい、大変危険です。

また、室内での感電では床材や敷物などが抵抗もあるので、ここまでの電流は流れる可能性は低いとされています。

しかし、このように一般家庭でも感電によって、危険な被害が出る可能性は大いにあります。漏電や知識のない状態で電気をいじるのは危険ですので、気をつけましょう。

家庭内で感電事故が起きやすい状況

家庭内での感電事故が起きやすい状況を紹介していきます。以下に注意しましょう。

  1. 漏電ブレーカーが付いていない。
  2. 濡れた手で電気器具を触る
  3. 壊れている電気器具を使っている
  4. コンセントにイタズラをする
  5. アース線をつけていない

ここからそれぞれ解説していきます。

1.漏電ブレーカーが付いていない

漏電ブレーカーとは、漏電(絶縁不良)を検知すると、電気を遮断してくれる機器です。以下の赤枠で囲ったものです。

一般家庭には、基本的に設置されていますが、古いタイプのブレーカーには設置されていない可能性もあるので、有無をチェックしましょう。

これがないと漏電していても電気の流れが止まらずに、感電のリスクがかなり高まります。

このように、漏電ブレーカーが付いていないと大変危険ですので、漏電ブレーカーのチェックをしましょう。

2.濡れた手で電気器具を触わる

濡れた手で、電気器具に触るのは危険です。

水は電気を通しやすいという性質がありますので、濡れている手で電気器具を触わると、内部に水が浸硫してショートを起こし感電の可能性や器具が壊れてしまう可能性があります。

このように、濡れた手で、電気器具に触るのは感電リスクがありますし、器具の故障にもつながるので気をつけましょう。

3.壊れている電気器具は使っている

壊れている電気器具は、漏電を起こしてる可能性があり危険です。

特に、コードの被膜が破れていて、中の銅線が見えている状態で使うのは大変危険です。

「電気器具使用時に、何かの拍子で銅線を触ってしまった」は、完全に感電するので注意しましょう。

このように、壊れている電気器具は、大変危険ですので、新しく買い替えるか、修理しましょう。

4.コンセントにイタズラをする

小さな子どもがいると、コンセントの差込口にイタズラすることがあると思います。

針金とか金属製のものを差込口に入れると大変危険です。感電します。

小さな子供がいるご家庭は、コンセントカバーをつけるのをおすすめします。

このようにコンセントの差し込み口に、何かを突っ込むなどのイタズラは感電のもとになるので気をつけましょう。

5.アース線をつけていない

冷蔵庫、洗濯機、温水洗浄便座など水気のある場所で使う電化製品には「アース線」がついています。このアース線を接続していないと、漏電が起きた時に人体に電流が流れ感電してしまいます。

電気は抵抗の少ないところに流れる性質があり、アース線は、地面に刺さっており、地面は抵抗が少ないのでそこに流れるというものです。

このように、漏電が起きた時のために、アース線が付いている家電はアース線をしっかり接続しましょう。

まとめ

ここまで、感電とは?家庭内での危険ポイントと対策を紹介してきました。まとめると以下の通りです。
感電とは?
  • 人体に電流が流れること
  • 漏電していたり、ショートすると人体を経由して電気が体内を流れる
  • 電流の量、電気が流れた時間、電気が通った経路、電気の種類(直流、交流)で被害の状況が大きく変わる。最悪、死にいたる。

家庭内での注意ポイント

  • 漏電ブレーカーの有無
  • 濡れた手で、電気器具を使う
  • 壊れている電気器具を使う
  • コンセントにイタズラする
  • アース線をつけていない

このように、感電の危険性を十分理解し、危険なポイントをしっかり対策することで、感電をだいぶ避けることができます。

死にいたる事故ですので、リスクを把握しながら上手に向き合っていきましょう。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。