LED電球と白熱球はどう違うの?明るさは違うの?と違いを明確に認識している人はあまりいないと思います。
昨今では、LEDへの移行が急速に進み、LED電球の買い替えやLED照明の交換を迫られています。
そんな中、LEDの知識がないと、「なんか暗い」や「すぐに壊れた」など失敗した買い物をしてしまう場合があります。白熱球とLED電球はあかりを発するものですが、構造が全く違い別のものであると認識する必要があります。
そこでこの記事では、LED電球と白熱球の違いを解説します。そして、LED電球選びで失敗しないように知識をつけていきましょう。最後までご覧ください。
LED電球と白熱電球の違いは?
LEDと白熱球は、構造上全く違うものですが、以下のような特徴があります。
- 明るさの仕組みの違い
- 消費電力の違い
- 発光色の違い
- 配光角度の違い
- 寿命の違い
ここから、それぞれ解説していきます。
明るさの仕組みの違い
白熱球の発光する仕組みは、交流の電圧をフィラメントに通すと光るというものです。原理としては、電気抵抗によって発熱し、高温になったフィラメントが光るという構造です。そのため、電球がものすごく熱くなります。フィラメントとは、以下の写真のように、電球のガラス内に入っているグルグルした電線です。
一方、LEDの発光の仕組みは、直流の電圧をLEDの半導体に通すことで、発光します。発光原理はややこしいので、ここでは省略します。
LED電球の場合は、白熱球と違い発光部分は熱を持ちません。しかし、完全に熱を持たないわけではなく、発光部分ではない部分が熱を少し持ちます。以下の写真はLEDの発光部分の写真です。
そして、LEDは熱に弱いので、カバーで密閉された照明や断熱材に覆われたダウンライトでは、それに対応したものを選ばなければなりません。
LED電球の場合には、以下のような感じで使用可能な場所が書かれており、使用不可と書かれている「調光機能付き」には注意しましょう。白熱球の場合は気にしなくて大丈夫でしたが、LED電球の場合は、”調光に対応”したものを選ばなければなりません。
このように、白熱球とLEDでは発光の仕方が異なり、白熱球はフィラメントの抵抗により電球自体が熱くなります。
一方LED電球の場合は、半導体の仕組みを利用して発光するので、熱はあまり持ちません。ただ、熱に弱く使用場所が限られます。パッケージの裏に対応可能な場所や条件が書いてあるので、ここは慎重に選びましょう。
消費電力の違い
消費電力は、LEDが断然低いです。消費電力とは、W(ワット)と呼ばれ、1秒間に消費される電力量(ジュール)を示しています。
例えば、60Wの白熱球とLED電球の60W相当は、消費電力が全然違います。白熱球60Wの場合は、そのまま消費電力は60Wになります。
しかしLED電球の場合は、60W相当と謳っていて実際の消費電力は、8W程度です。LED電球のこの表記の仕方は、白熱球と比べた時に明るさがわかりやすいように表現しているだけです。
以下の写真は、左が白熱球で、右がLED電球です。LEDは表記が60形と書かれています。これは、60Wという意味です。
この消費電力が低ければ低いほで、少ない電力で光らせることができますよーということなので、必然的に電気代が安くなります。
なんせ、消費している電気が少ないということなので。
このように、消費電力が低い=電気代安いということです。そして、LEDは白熱球と比べると断然、消費電力が低いです。
発光色の違い
白熱球の場合は、オレンジがかった優しい色味である「電球色」しかありません。しかし、LED電球の場合は、主に以下の4つの色味の選択ができます。
- 電球色→白熱球の色に寄せた色味
- 温白色→電球色と白っぽい自然光の間ぐらいの色味
- 昼白色→白っぽい自然光を意識した色味
- 昼光色→青みがかった色味
LEDにはこのようなラインナップがあります。もちろんメーカーによって、多少異なるので悪しからず。
色味を選べることによって、お部屋の雰囲気を変えたり、ものが見やすく感じれたりします。以前は、蛍光灯で白っぽい色味を表現していましたが、LEDによって色々な選択をすることが可能になりました。
このように、LED電球では、主に4種類の色味の選択が可能になります。
配光角度の違い
配光角度とは、その電球が照らせる角度のことです。
例えば、白熱球は約300°の広範囲を同じような明るさで照らせます。一方、LED電球は白熱球のように広範囲に明るさを照らすことができませんでした。しかし、今現在(2025.4)では、白熱球と同じような角度まで照らせるLED電球も出てきています。
LED電球は、主に以下のような配光角度のラインナップがあり、選択する必要があります。
このように、LED電球の場合は、”配広角度”の選択肢もあるので、注意が必要です。間違えて角度が狭いタイプのものを選んでしまって、「暗い」なんてことがないように、基本的には約260°のものを選んでいただければ安心かと思いますので、参考にしてください。
寿命がの違い
白熱球とLEDでは、寿命が全く違います。具体的には、以下のような感じです。
- 白熱球→約1000〜2000時間
- 蛍光灯→約6000~12000時間
- LED→約40000時間
白熱球の約1000〜2000時間では、1日8時間点灯したとして、1000÷8=125日つまり約4ヶ月〜8ヶ月程度しか持たない計算です。
LEDの場合では、1日8時間点灯したとして、40000÷8=5,000日つまり10年以上持つ計算になります。白熱球とLEDでは10倍以上寿命に差があるということです。
ただ、まれにLEDは不具合で早々に故障してしまうケースもちらほら聞きますので、「そういうこともある」と広い心を持ってた方がいい場合もあります。
このように白熱球とLEDでは寿命が全く違います。
まとめ
ここまで、LED電球と白熱球を比べてきました。まとめると以下の通りです。
- 明るさの仕組みの違い
- 消費電力の違い
- 発光色の違い
- 配光角度の違い
- 寿命の違い
これらの違いがあるので、LEDは相当効率的ですね。注意点は、LED電球選択の際に、発光色や配光角度、使用場所が対応しているか?調光対応しているか?など数多くの選択事項があることです。
さらに口金のサイズや明るさの選択もあるので、混乱しがちですが、一個ずつ慎重に確かめていきましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは。