「玄関ドアが『バタンッ!』と勢いよく閉まってうるさい…」 「荷物を運びたいのに、ドアが好きな位置で止まってくれない…」
毎日のように使う玄関ドア。その開閉スピードや止まる位置が思い通りにならないと、地味ながらも大きなストレスになりますよね。指を挟む危険性もあり、特に小さなお子さんがいるご家庭では心配な点です。
実は、その悩み、ドアの上部についている「ドアクローザー」を調整するだけで簡単に解決できるかもしれません。
この記事では、メンテナンスのプロの視点から、ドアクローザーの基本的な役割と、誰でもできる具体的な調整方法を分かりやすく解説します。
ドアクローザーって何のためにあるの?
ドアクローザーとは、玄関ドアの上部に取り付けられている、箱型の本体とアームで構成された器具のことです。
その主な役割は、開いたドアを油圧の力でゆっくりと自動的に閉めることです。もしドアクローザーがなかったり、調整がうまくいっていなかったりすると、以下のような問題が起こります。
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ドアが勢いよく閉まり「バタン!」と大きな音が鳴る。
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指を挟むなどの怪我につながる危険性がある。
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風に煽られてドアが急に開き、壁やドア自体を破損させてしまう。
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荷物の搬入時などに、ドアを開けたまま固定できずにイライラする。
これらのストレスや危険を防ぎ、快適かつ安全にドアを開閉するために、ドアクローザーは非常に重要な役割を担っています。
ドアクローザーの具体的な調整方法
ドアクローザーで調整できる主な機能は、以下の2つです。
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スピード調整(閉まる速度)
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ストップ位置の設定(開いた状態で止める)
ここから、それぞれの調整方法を具体的に解説していきます。必要な道具は、基本的に「プラスドライバー」または「マイナスドライバー」1本だけです。
(※賃貸物件や一部のドアクローザーにはストップ機能が付いていないタイプもあります。)
スピード調整(閉まる速度)
ドアが閉まる速度は、ドアクローザー本体の側面などにある「調整弁(ネジ)」を回すことで調整できます。

多くのドアクローザーは、ドアが閉まるまでの区間を2〜3段階に分けて速度調整できるようになっています。
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第1速度(①番のネジ): ドアが閉まり始めてから、閉じる直前(約30度くらい手前)までのスピード。
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第2速度(②番のネジ): 閉じる直前から、完全に閉まりきるまでの「カチャン」となる直前のスピード。
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第3速度(③番のネジ): (ある場合)ドアが枠に収まる最後の瞬間のスピード(ラッチングアクション)。


【調整の手順】
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調整したい速度の番号のネジ(調整弁)をドライバーで回します。
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右(時計回り)に回すと、速度が遅くなります。
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左(反時計回り)に回すと、速度が速くなります。
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【最重要】ネジは一気に回さず、15度〜30度ずつ少しだけ回してください。ほんの少し回すだけで速度は大きく変わります。
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少し回したら、実際にドアを開け閉めして速度を確認します。これを繰り返して、理想のスピードに調整します。
一般的に、ドアを90度開いた状態から、完全に閉まるまで「5〜8秒」程度かかるのが理想的な速度と言われています。
【絶対にやってはいけないこと】 調整弁のネジを左(反時計回り)に回しすぎると、ネジが外れて内部の油が漏れ出し、故障の原因になります。絶対に緩めすぎないように注意してください。
このように、調整弁を少しずつ調整して、理想の速度にしていきましょう。
ストップ位置の設定(開いた状態で止める)
次に、荷物の運び入れなどの際に便利な、ドアを開いた状態で固定する「ストップ機能」の設定方法です。
ストップ位置の調整箇所はメーカーによって異なりますが、多くはアームの連結部分(リンク)付近にあります。

調整の手順(一般的な例)】
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ドアを、ストップさせたい位置まで開きます。
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その状態で、ストップ装置にある固定ネジをドライバーでしっかりと締め込みます。
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ドアを一度閉め、再度開いてみて、設定した位置でカチッと止まるか確認します。
以下のような感じです。

こうすることで、止めたい位置を設定できます。他には、上部のボルトを閉めて固定するタイプや、つまみを回すタイプなどメーカーによってさまざまですが、大体この辺で調整します。

このように、機種によっては調整するタイプは違いますが、ストップ位置を調整することができます。詳細は各メーカーの取扱説明書をご確認ください。
注意事項:最後の瞬間に「バンッ」となる場合
調整しても、閉まる最後の瞬間だけ急に加速して『バンッ』となる」という場合は、速度調整のネジとは別の原因が考えられます。
それは、ドアが閉まっている状態で、「ドアクローザーのアームとドア面が平行になっていない」ことです。
以下のように並行になっているか確認しましょう。

アームの長さが合っていないと、ドアを閉め切る最後の瞬間に油圧の制御が効かなくなり、勢いよく閉まってしまうことがあります。 この場合は、アームの連結部分を一度外し、アームの長さを調整して、ドアと平行になるように設定し直す必要があります。
まとめ
ドアクローザーの調整は、仕組みさえ分かればドライバー1本で誰でも簡単に行えます。まとめると以下の通りです。
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スピード調整は、側面のネジを「少しずつ」回して確認する
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右に回すと遅く、左に回すと速くなる(回しすぎ厳禁!)
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ストップ位置は、止めたい位置でアームのネジを固定する
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最後の「バンッ」は、アームの平行を確認する
毎日のストレスを解消し、安全で快適な玄関にするために、ぜひ一度ご自宅のドアクローザーを確認してみてください。
もし、「調整しても直らない」「油が漏れている」「自分でやるのは不安」という場合は、無理せず木村メンテナンスにご相談ください。プロの技術で迅速に対応いたします。
本日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは。


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